サウス・セントラルに住むラティーノたちの日常を描いた作品。仲間たちとビバリーヒルズにスケボーしにいく珍道中のおはなし。
原題:WASSUP ROCKERS
監督・製作:ラリー・クラーク
製作総指揮:シャロン・ストーン
よかったです。現地の実在の少年たちを使っているので、死の匂いと視点の乾きっぷりがすごかったです。冒頭も主演の子と実際に行ったインタビューから入ったりして、ドキュメントとフィクションが不思議な塩梅でミックスされています。道中、ショッキングな出来事も相次ぐのですが、それも日常だという目線で撮られている。「黒人の」ヒップホップに馴染めないラティーノの孤立と結束、現状をどうにかこなしていこうとする、コミカルだったりシニカルだったりする目線。なおかつちゃんとティーンエイジャーの無邪気さや青春の要素もごった煮。
みとれるような光るカットがいくつかあって、ラリー・クラークのこと全く知らなくても、このひとが写真家だっていうのは簡単にわかるなあと思いました。
たいした筋立てもないんだけど、それでもなんとなくもう1回観たいなあと思わせる映画でした。
★★★★