ソーシャル・ネットワーク

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天才 裏切者 危ない奴 億万長者
世界最大のSNSFacebook」誕生をめぐるドラマ。
第83回アカデミー賞脚色賞

原題:THE SOCIAL NETWORK
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:アーロン・ソーキン
原作:ベン・メズリックfacebook 世界最大のSNSビル・ゲイツに迫る男』
撮影:ジェフ・クローネンウェス
編集:カーク・バクスター / アンガス・ウォール
音楽:トレント・レズナー / アッティカス・ロス


いやー、すごかった。傑作ですね。ものすごく自分内ハードルが上がっていて不安だったのですが、期待を裏切らない、タイトで無駄がないフィンチャーらしい作品でした。

冒頭いきなり観客をわしづかみにする、マーク・ザッカーバーグと元カノエリカの痴話喧嘩シークエンス。あんなに鮮やかなオープニングを見せられては、ぐうの音もでないす。あの強烈なハーバード式会話などの描写は、同学卒のナタリー・ポートマンの監修が入っているようですが、すげーいい仕事!
その冒頭から一瞬たりとも観客によそ見をさせず、一気呵成にエンディングまで。低音のテンションでじりじりひっぱる『ゾディアック』とは形はちがうものの、ジェットコースター形式で観客に緊張を強いる本作もやはりテンションの持続が見事。フィンチャーお家芸

構図や演出も鬼うまくて、よいシーンもたくさんありました。えもいわれぬ味わいのボートレースシーン、ザッカーバーグの印象を決定づけるビール2本目ガシャーンのシーン。ナップスター創始者ショーン(ジャスティン・ティンバレーク最高!)の独壇場シーン、そして胸に刺さるエンディング!どれもこれもぐっときました。

なんといっても舌を巻いたのは、バランスとフラットさ。てんびん座のせいか、映画を観ていていつも気になってしまう点なのですが、これが完璧。どの人物にも見方によって好感も悪意ももてるエピソードが配置されているのと同時に、そのエピソード自体が真実とも虚偽ともとれるような描き方がされている。また矛盾するんだけど、どの人物の言い分もすべてが真実であり、すべてが虚偽のようでもあり、でもどちらの物語にも納得させられるというつくりになっていてすごい。(今『リヴァイアサン』を再読しているのだけど、奇しくもこの話もその問題を扱っていておもしろい。)

リヴァイアサン (新潮文庫)

リヴァイアサン (新潮文庫)


ものすごく緻密なつくりのうつくしい建築を観ているようでした。数式とかで表したら、数学者がうなるレベルになってたりしそう(黄金比的ななにか)。


★★★★★