ファンタスティック Mr. FOX

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ファンタスティックに、生き残る―。
金持ちのくせにけちな農場主から、ニワトリやアヒルをちょいと失敬するのが父さん狐の仕事。ところがある日、やつらは巣穴を見つけてトラクター攻撃してきた! 狐の一家はトンネルを掘って脱出するが、その先には…?撮影期間2年間という、ウェス・アンダーソン渾身のストップモーションピクチャー。

原題:FANTASTIC MR.FOX
監督・脚本・製作:ウェス・アンダーソン
脚本:ノア・バームバック
撮影:トリスタン・オリヴァー
編集:ラルフ・フォスター / スティーヴン・パーキンス
音楽:アレクサンドル・デスプラ
原作:ロアルド・ダール『Fantastic Mr Fox(すばらしき父さん狐)』

最初に映画化の話を聞いたとき、「これは食い合わせがよいのでは・・・!」と思いました。ロアルド・ダールと言えば、こましゃくれた悪ガキ男子必携。エスプリとブラックユーモアに富み、ものがたりのおもしろさは折り紙付き。個人的には、ウェス・アンダーソンは「おとなになりきれない男礼賛」が少々鼻につく部分もあるのですが、まちがいなく同じ素養がある。

結果予想どおり。非常にキュートでチャーミングな映画ですが、劇中で父さん狐が連発する「だっておれは野生だから」という言葉の「野生」をそっくりそのまま「男性」に替えてもとおるようなウェス・アンダーソンの一貫ぶり(笑)まぁいいさ。

わたしにとってちょうアガったのは、主役がきつねだったということです。わたしが愛する犬種コーギーは別名「笑うきつね」とも呼ばれており、つまりこの映画にはコーギーのかわいさがつまってる。タイプのちがうきつねが4ひき出てくるので、4度おいしい。予告編を観たドラちゃん(妹)に感想を聞かれた際、「あのきつねがね、あんなことやこんなことをするんだよ!」と報告したところ、「それは・・・すばらしいな・・・!!!」とうっとりしておりました。それくらい威力ある。なにしろ美術や小道具のセンスの良さ、アニメーションの出来のよさには誰しも異論ないと思うので、観ててたのしいはず。観終わったらみんなコーギー飼えばいいと思う。


★★★★★