ミッション:8ミニッツ

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デヴィッド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズ監督の第2作。
連続テロを阻止するため、政府の極秘ミッションにジェイク・ギレンホールが挑む。第1のテロの犠牲者の死亡8分前の意識に入り込むぜ!というお話。「秘密」みたいすね。第九。

原題:SOURCE CODE
監督:ダンカン・ジョーンズ
脚本:ベン・リプリー
撮影:ドン・バージェス
編集:ポール・ハーシュ
音楽:クリス・ベーコン


信頼できる賢者たちが口をそろえて「よかった!」と言っていたので、ちょっと無理して観てきました。
結果、よかった!とってもよかったよ!!なんてチャーミングな映画なのでしょう。あの刹那的な「Life is Beautiful」感がつまったストップモーションは、今年のベストシーンかもしれない。ロマンティックが止まらない!号泣メーン!!

ストーリー的にはかなりヘビーにもシリアスにもなり得たと思うのだけど、小気味よいスピーディーなテンポ感と、情緒もへったくれもない問答無用の展開に、序盤はもはや笑ってしまう。多少無理のあるストーリー展開にも説得力があるのは、ひとえにジェイク・ギレンホールがもつ、根っからの「善良さ」「お育ちの良さ」みたいな、ポジティブな雰囲気のおかげだと思う。こんなやつ好きになっちゃうし、応援しちゃうでしょうよ。

「映画通ほどダマされる」という謳い文句のラストは、観客へのちょっとしたサービス程度で、現実に戻るためのお口直しみたいなもの。本編はやっぱりあのラスト手前で終わってると思う。パラレルワールドにまつわる、甘い夢想ややわらかい諦念みたいなものは、奇しくも先日観『ラビット・ホール』にも通じるものがあり、なんとなくそういう時代なのかな、と思ったりもしました。


★★★★★