永遠の僕たち

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天国より近くにいる君へ
交通事故で両親を亡くし臨死体験をした少年イーノック。余命3ヶ月の少女アナベルイーノックにだけ見える幽霊ヒロシ。「死」を縦糸におりなす初恋と友情のものがたり。

原題:RESTLESS
監督:ガス・ヴァン・サント
脚本:ジェイソン・リュウ
撮影:ハリス・サヴィデス
編集:エリオット・グレアム
音楽:ダニー・エルフマン


初日に観てきました。初日だけにGVSファンの思い入れのつよさもあるでしょうが、ちょっとどうかと思うくらいの劇場の泣きっぷりでした。かく言うわたしも号泣メーン!

最初のうちはむしろ「やべー、つまんねー」とか思っていて、なんかたるーっと観ていました。青春を描かせたら無双ーGVSの映像はあいかわらずうつくしいし、主演のあのふたりにしか出せない輝きがあるのはもちろんなんだけど、ふたりの顔がおとなびすぎていて、行動の子どもっぽさとのギャップが気になってしまい、若干呆れがちの感すらあったのです。

それが後半、「死」がにわかに現実感を帯びはじめ、ふたりで過ごせる時間が残り少なくなってきて、否応無しに成長を迫られはじめるあたりから、自分のなかで歯車がかみあいだし、途端に涙が。これはやっぱり3.11の前と後とでは、感じかたが全然ちがうと思う。
意識してなかったけど、自分のなかにもやっぱりBut This is Way風に言えば「命あるだけありがてぇ」っていうとにもかくにも生き残ってしまった者の感覚があって、そこを刺激されたんじゃないかなあ、と思いました。わたしは鈍かったり、気づくの遅かったりするやつなだけに、余計に。


しかし、加瀬亮はすきなんだけど、ずるすぎる。北野武やGVSに使われるなんて、嫉妬心がすきさを上回るぜ。


★★★★★