神様 この記憶だけは 消さないで ください。
2009年、首都高での追突事故により高次脳機能障害を負ったディジュリドゥアーティストGOMAのドキュメンタリー。ライブ映像を中心に、GOMAのフッテージや直筆の日記などを交えて描く。
監督:松江哲明
撮影:金戸聡和 / 奥本宏幸 / 神保貴行
撮影監督・3D効果:渡辺知憲
編集:今井大介
録音:中内茂治
PA:内田直之
整音:山本タカアキ
感動しました。すごく良かった!家族愛や人体の神秘、理屈では説明できない現象など、誰が観ても深い感慨と思考をゆり起こされる映画かと。ほんとうにつらいシーンはあえて描かずに、でも観客にそれを痛いほど推し量らせる演出もよかったです。GOMAの精神状態を露骨なくらい伝えてしまう筆跡だったり、医者に対して妻がもらした言葉だったり、思わずGOMAが号泣してしまうポイントだったり。
- GOMAインタビュー 失った過去と、歩み始めた新しい人生
個人的にはGOMAのダンスが興味深かったです。人間はある程度型を意識するから踊れていると思うのですが、「頭で考えずに体に演奏することを覚えさせた」GOMAが踊ってもこんな風になるのかー、と。
「ひとの会話が過去の記憶から成り立っている」ということもあたりまえなんだけど、改めて実感したり。
あとは、PA:内田直之、整音:山本タカアキというラインナップからも確信できる圧倒的な臨場感。倍音に打たれて震えるかんじ。これが映画の持つメッセージ性ともぴたりとはまって、こころに響く相乗効果をあげていると思う。さらに共振するためにも、ぜひ3Dで観てほしいです。
★★★★