ダラス・バイヤーズクラブ

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「くたばれ!」と社会は言った。
「くたばるか!」と男はたった一人で戦いを挑んだ。
1980年代当時無認可だったHIV代替治療薬を密輸販売し、アメリカのHIV患者が特効薬を手にできるよう奔走した実在のカウボーイの半生を映画化した人間ドラマ。
第86回アカデミー賞主演男優賞

原題:THE DALLAS BUYERS CLUB
監督:ジャン=マルク・ヴァレ
脚本:メリッサ・ウォーラック
撮影:イヴ・ベランジェ
編集:ジャン=マルク・ヴァレ / マーティン・ペンサ


期せずして映画の王道をゆく作品だった。そして後から思い返すにつけ、実はすごくすきなテーマの作品だった。

まず、一見そうとは見えない側に知性とか正しさがある様を描いているところ。実は権威側の知性こそが硬直しているのはよくあることだけど、それでも判決文の内容にアメリカの良心を出してくるあたりが小憎かったです。

あとは、『エリジウム』でも書いたけど、 非常に個人的な動機からはじまったことが、本人の意図を超えて大きく尊い結果を成す、というところ。がむしゃらに突っ走った結果、ゴリゴリのカウボーイだった彼の意識は大きく変わってしまい、仲間ができ、他人にも大きく貢献してしまう。裁判が終わって、本人がその集大成に直面するシーンにはぐっときて、思わず涙してしまった。

それでも前述「後から思い返すにつけ」の通り、映画全体は非常に抑制されていて、渋い仕上がりになっているのにも好感が持てました。

マコノヒーは『マジック・マイク』、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』、第86回アカデミー賞主演男優賞受賞、と飛ぶ鳥を落とす勢い。確変無双ですな。
あと、もともと友達にジャレッド・レトの美しさを確認してこいと薦められたのですが、たしかに華やかではかないうつくしさに目を奪われました。もう骨がうつくしいのな。


★★★★