鑑定士と顔のない依頼人

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ある日、舞い込んだ、ある屋敷の美術鑑定品依頼。
待ち受けていたのは、壁の向こうから姿を現さない女―。
トルナトーレが仕掛ける極上のミステリー。

原題:THE BEST OFFER
監督・脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
撮影:ファビオ・ザマリオン
編集:マッシモ・クアッリア
美術:マウリツィオ・サバティーニ
衣装:マウリツィオ・ミレノッティ
音楽:エンニオ・モリコーネ


「そういえばネットの映画賢者たちがこぞって絶賛していたような?」とあいまいな記憶を頼りにレンタルしてみたものの、あ゛ぁーーーー!!!かなりザックリいかれたぁぁぁ!とんだヤケド案件じゃないかよう!観終わった後、のたうちまわってしまいました。

ルックはだいぶ異なるものの、糖衣の下にかなりのビターさが隠されている『ニュー・シネマ・パラダイス』と、裏表になるような作品だと思いました。暗黒の中にもかろうじて聴こえる人間賛歌。一旦外に出てしまったら、どんなに傷ついて、煩わしい思いをして、すべてを失ってしまったとしても、それでももう快適に完結した孤城には籠らないのだ、ということ。この手のメッセージを好きすぎるんですよ、自分は。*1原題が『THE BEST OFFER』とはこれまたニクすぎる。

  • 途中まで『美女と野獣』だった
  • 完全にBLAST的「巨匠」案件
  • 明日から使えるモテテク満載


★★★

*1:なぜなら、油断するとすぐ籠城しようとする性質だから