6才のボクが、大人になるまで。


すべての瞬間に、「大切」が宿ってる。
4人の俳優が12年間家族を演じた。
その歳月から生まれた、感動の物語。
2014年ベルリン国際映画祭銀熊賞 (監督賞)
第87回アカデミー助演女優賞

原題:BOYHOOD
監督・脚本:リチャード・リンクレイター
撮影監督:リー・ダニエル / シェーン・ケリー
編集:サンドラ・エイデア
プロダクションデザイン:ロドニー・ベッカー
衣装デザイン:カリ・パーキンス
音楽:ランドール・ポスター


予告を観た時点では、「自分の映画」になる予感がしたのだけど、この映画は奇跡的すぎて、通り一辺倒なことしか言えない。

刹那的にきらめく瞬間、怠惰に過ぎる日常的な時間、妙に記憶に残っている何でもない瞬間、確実に何かが変化した瞬間、心に抜けない棘が刺さった瞬間。一瞬の連続―ただただ誠実に「時間」の本質に迫るような映画。完全に黒歴史な髪型なんかも記録されてしまっていること自体が、もはや尊くて神々しい。

そしてやはり人間と時間の関わりを描こうとすると、「家族」は避けて通れないのだな、と。そしてどんな家族もやっかいで奇怪なのだな、と。もし自分に子どもができたりすることがあったら、もう一度観たいな。


★★★★