この世界の片隅に

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昭和20年、広島・呉 わたしは ここで 生きている
日本中の想いが結集!100年先も伝えたい、珠玉のアニメーション

監督・脚本: 片渕須直
作画監督・キャラクターデザイン:松原秀典
音楽:コトリンゴ
原作:こうの史代この世界の片隅に


デスマーチが目前に迫ってきたため、無念ながら早々に今年の映画〆のお時間。
『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』で納めようと思って、初日に駆けつけたのですが、イマイチ納得いかず。いや、狂気のトム無双で信者冥利に尽きたんだけど、映画としては1作目に遠く及ばずって感じで……。

そんなわけで、今作を強行鑑賞。
結果、それにふさわしい一度では味わい尽くせない、隅々まで魂のこもった名作でした。反戦映画として『火垂るの墓』に替わるマスターピースになると思います。

どんな状況にあってもとにかく「居場所を見つけてくれるひと」がいて、「続いていくくらし」があることの、しあわせが胸に迫ってくる。目が溶けるかと思うほど泣きました。


到底こうはなれないと思うほどおっとりはんなりとして、流されているようでしっかり自分を持っている、すずさんというひとですら
変わることを余儀なくされるような過酷な状況。とにかく淡々と(できれば笑顔もまじえて)、一日ずつ生活を営んでいくことが、レジスタンスなのだ。

本人と同化しているかのような「あまちゃん」「すずさん」という血のかよったキャラクターを生み出した能年玲奈改めのんが、すさまじいとしか言いようがない。


★★★★★