ボヘミアン・ラプソディ


魂に響くラスト21分―俺たちは永遠になる
第94回アカデミー主演男優賞/編集賞

原題:BOHEMIAN RHAPSODY
監督:ブライアン・シンガー
脚本・原案:アンソニー・マクカーテン
原案:ピーター・モーガン
撮影監督:ニュートン・トーマス・サイジェル
編集:ジョン・オットマン
プロダクションデザイナー:アーロン・ヘイ
衣装デザイナー:ジュリアン・デイ
音楽総指揮:ブライアン・メイロジャー・テイラー


『オール・アイズ・オン・ミー』の時も思ったけど、クイーンの楽曲とフレディの人生だけで、そりゃあもう「映画」になってしまうわけで、ちょっと反則だよなー、と。

『ジャージー・ボーイズ』『ストレイト・アウタ・コンプトン』『ジェームス・ブラウン〜最高の魂(ソウル)を持つ男』など、良作な音楽伝記映画にやはり通じるものがあり、ブレイク前夜の昂揚感や世紀の名曲が生まれる瞬間、栄光の影の孤独がしっかり詰められていて良かったです。4人がスクラムを組む姿、泣かいでか!

とくにいいなと思ったのは、メアリーやバンドメンバーとの距離感。環境や立場が変わっても、変に遠慮したり、哀れんだり、甘やかしすぎたりすることなく、それでいて肝心な時には助け、許し、愛してくれる。常に自立した存在としてフレディと対等に対峙している姿がとてもすてきだった。

最近『デートクレンジング』を読んで、「友だち=推し」「変わっていく属性に縛られずに関係を築いていく」ことについて考えていたのだけど、この映画を観て友だちを「家族」と呼べる形は、もうすぐそこまで来ている未来だなと思いました。いいなぁ。


★★★★