ハッピー・デス・デイ 2U


やっと抜けたと思ったのに、またハマっちゃったループ地獄。
今度は次元?!バック・トゥ・ザ・デス・デイ!
時を駆けるビッチがまた走るぅぅぅ!
ゲット・アウト』『パージ』のブラムハウスからまたプレゼント!
こんな続編観たことない!パラレルワールドでまさかの泣けるホラー降臨!

原題:HAPPY DEATH DAY 2U
監督:クリストファー・ランドン
製作:ジェイソン・ブラム


1が好きすぎて、おかわりがてら1・2通しで鑑賞してきました。1が入ってくるのが2年も遅れたのは由々しき事態ではあるものの、おかげで劇場で一気観できるのは、正直最高……!

今回は強くてニューゲームで、パラレルワールドで、BTTF!のっけからユニバーサルロゴがスプリットし、ニヤニヤさせてくれます。ジャンルはもはやSF青春コメディになっており、「監督!あなた絶対に!ジョン・ヒューズ大好きですね!(わたしもです!)」といった仕上がり。

以下ネタバレ



ジャンル変更のせいもあるのか、がっちりタイトにまとまっていた1に比べ、2は若干間延びした印象。
主人公のツリーも生き方ではなく死に方で遊んでくるほどタフに成長しており、もはや達人の域。1で残った疑問やしこりをていねいに回収し、2というよりはボーナスステージ的な位置づけの作品だなぁと感じました。

それでも今作は一点突破で監督がわたしの琴線にぶっ刺してきた槍があり、「やっぱりぐっとくるものが似てるんだなあ」と再確認しました。

そう それは おかあさん!
タイトルが「2U」の時点で察しのいい方は気づいていたのかもしれませんが、わたしは完全にノーマークの方向から刺されました。自分にも娘がいるので、仲の良い母娘を見るだけでもとても心温まるものがあり。また自分には今夏生まれるはずだった子がいたので、うっかり「その子が生まれている世界線もあるかもしれない」などという考えが頭に浮かんでしまった瞬間から、しばらく涙が止まらなくなってしまいました。マルチバース、油断ならねえ。

また、そのおかあさんからツリーが受け継ぐ"Leap of Faith"の精神。

macgyer.hatenablog.com

『スパイダーバース』にも出てきたこの概念に、わたしはめっぽう弱くてですね…。ほんとタトゥー入れようかなって思ってるくらい。*1自分には足りなくて、勝負のときに唱えたい呪文なんですよ。このワードで腹をくくって世界を選ぶ物語、という時点でもう自分にとっては最高の映画です。

クライマックス、飛び散る火花の中、カーターとキスするシーンは、前作と同じく「ここでコレやってほしー!」と思った瞬間に完璧な画がきて、「ちょっとシェフ呼んで~~~!」と監督に感謝の念を送りました。

意識高い系ビッチに個人的恨みでもあるのか、1に引き続き ダニエルに対する扱いがひどすぎるなと、若干引きましたが、どこかで「世紀の発明シシーがビッチ更生マシーンみたいに使われてる」というコメントを見て、ちょっと笑ってしまいました。


★★★★

*1:だいじなことをなんでも彫りたがる