チェンジリング

f:id:tally:20181229134451j:plain


どれだけ祈れば、あの子は帰ってくるの―?
1928年ロサンゼルス。ある日突然消えた息子。5ヶ月後に警察が差し出した彼は別人だった。息子を取り戻そうとする母親の奮闘を描く。

原題:CHANGELING
監督・製作・音楽:クリント・イーストウッド
脚本:J・マイケル・ストラジンスキー
Based On A True Story.


イーストウッドらしい、しっかりした映画でした。腐敗警察ものでもあり、母親の強い愛情を描いた感動ものでもあり、恐ろしい事件を追うサスペンスものでもあり、ちょうどきどきはらはらしました。

連続殺人犯宅を捜査するシーンで鶏がばたばたばたーっと羽ばたくときがあるのですが、からだがびくびくびくーってなりました。こわかったよー。

十分ひどい話なのですが、もっとひどい事態にもなり得たというのがほんとうにこわいし、映画には描かれていないその後も想像するだにほんとうにつらい。自分だったらとっくにくじけていると思います。
直感とか主観とか肉体的なことはなかなか説明が難しく、他者との共有がむずかしいから、理論とか言語とか客観とか頭的なことに依りがちだけど、それも実は同じく頼りないものなんだなあと思いました。

ジョリ姐が母親の気丈な部分と感情的な部分を絶妙なブレンドで演じていて、よかったです。ただ最初からやせすぎなのがちょっと・・・でした。途中からあれくらいの細さになったらもっとすごみがあったと思います。


★★★