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もしかしたら「推しのレッスンを受けられるかもしれない」とは思っていたのですが、その日はあっという間にやってきてしまいました!
実は、告知があった後、すごく迷ったのです。今までこのような機会がなかったため、考えたことがなかったのですが、結論「わたし 推しの網膜に うつりたくない」
いろいろな人の意見も聞いてみました。
- 陽の者Mさん:「幸せホルモン出るから絶対行った方がいい!」(「ですよね!」)
- WSに誘ってみたレッスンメイト(わたしより全然上手な方):「そんな!唯さんに教わるなんておこがましいです!」(「ですよね!」)
- オタクの友だち:「は?迷わず課金」(「ですよね!」)
「中級」の表示があったのもネックになっていたので、先生(ご自身も唯さんの大ファン)にも相談しました。曰く「人間的にもすばらしい方なので、(ついていけなくても)全然大丈夫!」。ということで、心を決めて参加することにしました!
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星美和さんの生演奏付きというのも大きかった。
さて、当日。めちゃくちゃに緊張しまくって、顔に特大の吹き出物が……。この年になってもまだまだ新しい経験がたくさんあるな。
せめてもの思いで、いっちょうらのレオタードで出かけます。

unoaのマーブル模様、いちばんのお気に入り。
スタジオ到着後、いの一番に先生にすがりつくわたし。「先生!わたし 順番覚えるか うつくしさにみとれるか どちらかしかできないと思うんですが!?」先生曰く「タレさん、唯さんのうつくしさのあまり、失神しちゃうかもね(ニヤニヤ)」「……!(しかねない!)」
スタジオに入ると、メゾネットで別回のWSを終えたジュニアの子たちとキャッキャしている唯さんを発見。ジュニアといっしょにいても全く違和感がない、ピュアな感じがとても印象的でした。
さぁ、いよいよレッスンスタート。今日は大人リーナのために、「使えるからだをつくるレッスン」をしてくださるとのこと。まずはストレッチから。やったことのあるストレッチでも、唯さん流の工夫やひねりが加えられており、かかとを押す力とアンデオール(股関節の外旋)が強化されそう。ピアニストの星美和さんもニコニコしながらストレッチに参加されており、心が和む。
バーレッスンへ移行。とにかく大人リーナが抜けやすい「引き上げ」や「脇」を見つめ直すようなアンシェヌマンの構成。両手バーでていねいにからだに意識を向けさせてくださる時間も多かった。真ん中に強くて細い体幹の線を一本つくったら、残りの外側は極力力を抜いて下に降ろすんだとのこと。プルプルしながらがんばる参加者たちを見て「つら~!みんなかわいそ~!」とケラケラ笑う唯さん。かわいい。
お手本は全てがうつくしく、正気を保つのがたいへんでしたが、とくにアラベスクやパンシェのうつくしさは尋常でなく、意識が飛びそうになりました。あとはやはりデコルテと背中のうつくしさが異常。やせているのはもちろんなのですが、ただやせてもこんなにきれいに鎖骨や背骨は出ないだろうという感動。ご本人も「男性とのパ・ド・ドゥで『内ももに締め折られる』って言われたりするくらい、バレリーナは内ももが強くなければいけないんです」と笑っていらっしゃいましたが、本当にアスリートのうつくしさでした。
あとは、星美和さんの生演奏の力。レッスン前に参加者の方に「美和さんのピアノは気分をあげてくれる」というお話を聞いていたのですが、まさに!唯さんの前で委縮しそうになるわたしに、「もっとのびて」とピアノでメッセージを送られているような演奏でした。Kバレエでたまに生演奏レッスンを受けるようになって感じるのは、アカンパニストにも強い個性があるということ。生徒をよく見て寄り添うように弾いてくださる方、アンシェヌマンをよく理解して強弱をつけて弾いてくださる方ー。星美和さんは、フレンドリーなお人柄やピアノを弾いている時の楽しそうな笑顔もあいまって、レッスンをすごくポジティブな空気に押し上げてくれるアカンパニストだなぁと感じました。大人気の理由がよくわかりました。
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レッスン終了後には、トークショーと写真撮影も。Q&Aは先生が事前調整の上、唯さんがくじで引き当てる形式。さすが参加者もガチ勢で気合いが入った質問が多く、とても興味深かったです。印象に残ったものを覚え書き。
Q. いつも舞台の上で自然な表情でいらっしゃる唯さんですが、心がけていらっしゃることはありますか?
A. "Be Natural"とはどんな舞台でもよく指導されることですが、その境地にいけるまでひたすら積み上げる。
日本人は骨格/体型上、仙骨が落ちやすいというお話をされていました。欧米人はバレリーナでなくても仙骨が上がっている人が多いので、"Be Natural"でいられるけれど……。日本人としてバレエという西洋の芸術に挑む厳しさや努力の重みが伝わってきました。
表情については、やはりバレエは難しく、コンテの方がやりやすいとおっしゃっていました。
Q. 自己肯定感が低いのですが、新国で重責を担う唯さんはどんなメンタルで臨んでいらっしゃいますか?
A. 「人と比べない」「誰もわたしをジャッジできない わたしをジャッジできるのはわたしだけ」
かっこよすぎて泣きそうになりました。加えて、自分の足りない部分や人のアドバイスを取り入れる「冷静な頭」と、「自分のために踊っている」、という客観と主観のバランスを取りながら、というお話をされていました。質問者の方に「できそうですか?」と聞いていたのがかわいかったです。
Q. バレエ以外に熱中していることはありますか?
A. なし。無趣味です。
お休みの日に映画やお芝居を観に行かれることはあるそうですが、とにかく平日のスケジュールが凄絶。朝から晩までほぼストレッチ、その合間にレッスンやトレーニングや食事がサンドされている状態でした。そんなストレッチ魔の唯さんが教えてくださったストレッチ…、尊すぎる。
Q. 好きな役、やってみたい役はありますか?
A. いつでも今取り組んでいる役が一番好き。やってみたい役はなし。
やってみたい役がない、というのは、若いころはあったけれど、年を重ねるにつれ、いただいた役にひたすら真摯に向き合うという心持ちになってきた、というお話でした。「いつまで踊れるかわからない」「いま踊っていられることの喜び」という言葉は、大病をされた唯さんならではの重みがあり、わたしがいつも唯さんの舞台から受け取っている切実さが伝わってきて、ここでもまた泣きそうになってしまいました。
あとは、「自分にできるかできないかギリギリ」くらいの振付が好きとおっしゃっていて、攻めの姿勢がかっこよかったです。
Q. 自分が公演をプロデュースするとしたら、どんなものにしたいですか?
A. 東京のバレエ団を集結させてみたい。
「大人の事情がありそうだけど」「わたしが闇の力を手に入れたら」と笑っていらっしゃいました。「どのバレエ団もすばらしいレパートリーを持っているので、ダンサーをスイッチして観てみたいじゃないですか!?」と目をキラキラさせており、参加者のみなさんも首がもげるほどうなずいていました。唯さんの『ボレロ』、観たいです……!
Q. 「この楽器のこの音まで!?」と鳥肌が立つような音の拾い方をされていることがあるのですが、踊る時の音の捉え方で心がけていることはありますか?
A. いつでも音楽を聴いてから動く。
わたしの質問も引いてもらえました!質問が強火ファン丸出しでつらい。でも、すごくおもしろいお話が聞けました。
本番でオケが演奏するパートのどこを弾くかは、アカンパニストによって違うため、アカンパニスト次第で曲の捉え方や音の拾い方が変わってくるとのこと。それにレッスンで慣れておくと、本番どのような演奏が来ても対応できるようになるとのことでした。

サインまでいただいてしまった。こういう時のために今度はお写真も買っておこう。
ちょうどWS当日に、伝説の『ジゼル』ロンドン公演が放送されていて。録画を観ながら、「この方と同じ空間にいたのか…」とぼうっとしてしまいました。本当に夢のような時間でした。
そして、唯さんの意図通り、翌日は肩・脇と股関節周りに筋肉痛が来るという……。この痛みの位置を忘れないでいたい。