英題:WOLFWALKERS
監督:トム・ムーア、ロス・スチュワート
脚本:ウィル・コリンズ
音楽:ブリュノ・クーレ、KiLA
楽曲:AURORA、マリア・ドイル・ケネディ、ソフィア・クレ
まずは、デザインのうつくしさに終始うっとり!
犬(狼)も植物もフォークロアも個人的に大好きなモチーフなので、エンドロールのイラスト一点一点が部屋に飾りたいほど、めちゃんこ好み!!
この絵柄、タトゥーで入れたらかわいくないですか?
現実にある抑圧の苦しさをしっかり描きながらも、『もののけ姫』『おおかみこども〜』『ヒックとドラゴン』に通じるようなアニメーションの快楽に満ちあふれた異種交流譚になっていると感じた。
二人のヒロイン、ロビンとメーヴがほんとうに健気でかわいい、最高のシスターフッド!
わたしもイッヌ(狼)たちの渦に包まれたい〜〜〜
版画調で直線な街と、水彩調で曲線な森の対比も、感覚的にとてもわかりやすく、自分の子どもにも観せたくなった。
安全を理由に子をコントロールしようとする父の姿は、自分も身に覚えがあって心苦しくなった。
とくに、ロビンが父の呪いの言葉をメーヴにもかけてしまうシーンは、かなり胸に刺さるものがあって、戒めになった。父が弱さを認めて解放される姿にすこし救われたけど。
境界を越えて、完全に「あちら側」へ行くラストにはすこしびっくりしたが、*1自分が少女だったら、このラストにはかなりあこがれるし、大人としては、このラストしか選べない現実をかえりみて、哀愁を感じた。
★★★★
*1:「結局お互いの世界に戻るけど、絆は永遠」的なラストがセオリーではないかと思う