羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来

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妖精のためにー
妖精とともにー

監督・脚本:MTJJ


とにかく中国産というところがフレッシュでとてもおもしろかった!
かっこいいとかきもちいいとか萌えるとか、アジア圏共通の感覚をつよく感じて心地よかった。
みんなで卓を囲む飲茶や画虎の店の造形、あざとすぎるムゲンのキャラ(料理下手・口下手・方向音痴、でバカ強!)など「うーん、…いい!」とほとんど反射的に和んでしまう。
一方で和製とはちがう世界観もおもしろくて、人間と妖精の比率(妖精の多さ!)、人間と妖精の共生のしかたなど、中国ならではのスケールの大きさを感じた。

物語も作画も緩急がすばらしかった。
アクションシーンのぬるぬるキビキビのきもちよさは言わずもがな。
ストーリーも超大国ならではの意義を感じる問題意識を掲げながら、ムゲンがシャオヘイの襟元をそっと直してあげたり、答えを押しつけないさりげなさも両立していて、奥ゆきがある。

そして、シャオヘイに子の可愛さが煮詰めてぶちこまれていてもう…!手足のぷにぷに感やムゲンに飛びついた時のフォルム!!懐柔されてしまった健気さや、3秒前のこと忘れてしまうような呑気さ、大人がハッとさせられるシンプルな柔軟さや聡明さは、ずっと見ていたいと思わせてくれるまぶしさでいっぱいでした。


★★★★