クィーン


全世界が涙したその日、ただ一人、涙を見せなかった人がいた
ダイアナ事故死後の7日間を、イギリス王室と、当時の新首相トニー・ブレアの視点から描いた作品。
第79回アカデミー主演女優賞

原題:THE QUEEN
監督:スティーヴン・フリアーズ(『ハイ・フィデリティ』)
脚本:ピーター・モーガン
音楽:アレクサンドル・デプラ


かなり女王とブレア寄りに描かれているものの、ふつうに楽しめました。わたしはダイアナ妃にあんまり思い入れがないし。

わたしはてんびん座ということもあって、革新と保守どっちサイドの言い分も一理あると思ってしまうくちなのですが、やっぱり王室に関しては、時代遅れだとしても品/節度/謙虚さなんかをがっちり守って欲しいものだなあと思いました。日本とイギリスって国民性的に近いものがあるし、おおかたのおばさまと同じく、わたしも皇太子様だいすきなので。

女王が意見を曲げる時にはロイヤルファミリーの重責・誇りが痛いくらい伝わってきて、かなり女王に肩入れしてしまいました。やっぱり上品なおばあちゃんには毅然としていて欲しいし。『ベルばら』でマリー・アントワネットがデュ・バリー夫人(ルイ15世の愛人)に話しかけなければならなくなったシーンをなんとなく思い出していました。とはいえ最後にはにこやかに「時代に合わせなければ」とほほえむあたり、「女王強いッ!」と思わせるいいラストでした。

王室犬・コーギーが何頭も出てきてかなり癒されました。あとチャールズ皇太子がすげーばかっぽく描かれてておもしろかった。


★★★★