ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結

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愛すべきクソやばいヤツら。
14人の特殊部隊が挑む成功率0%のデスミッション!

原題:THE SUICIDE SQUAD
監督・脚本:ジェームズ・ガン
製作総指揮:ザック・スナイダー、デボラ・スナイダー、ウォルター・ハマダ、シャンタル・ノン・ヴォ、ニコラス・コルダ、リチャード・サックル
撮影:ヘンリー・ブラハム
編集:フレッド・ラスキン、クリスチャン・ワグナー
美術:ベス・ミックル
衣装:ジュディアナ・マコフスキー
音楽:ジョン・マーフィ


うわん!これ劇場で観ればよかったよーーー!IMAXも吹替版も観たいやつじゃん。評判は知ってはいたんだけれど、去年の公開時これを観る元気がなかったんだろうな。

もうみんなが口をそろえて言ったことだろうけど……、とにかくジェームズ・ガンの本領炸裂!実際観たら、身に染みてわかりました。ここのところMCUに感じがちなモヤモヤが一切なくて、めちゃくちゃぐっときてしまった。

不謹慎ギャグやゴア描写がそれほど得意でないわたしですらアガってしまったし*1、まずはジェームズ・ガン監督の笑いと音楽のセンスが大好きなので、そこが本当に楽しかった。

あとはとにかく悪党たちのキャラ描写がすばらしかった。こんなノリでもみんなちゃんと「悲哀」がある。協調性0。いなたいコスチューム。美学/行動原理/抱える傷も違うはぐれ者たちだけど、子どもや小動物など「弱者」に対するルールはそれぞれ一貫している。距離を縮めるキャラにはきちんと必然性があるし、馴れ合いすぎない関係性やそれが永続的でない感じもよかった。
ポルカドットマンがクラブで踊るシーンは、彼に見える世界のグロテスクさと、画のこっけいさがないまぜになりつつも、シーン全体としてはものすごい多幸感があって、よくわからない感情で泣きそうになってしまった。


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個人的には娘のキャラがラットキャッチャー2に、息子のキャラがナナウエ(知能レベル、体型、くいしんぼ!)に似ていて、とてもかわいかったです。
ツボを押さえたハーレイクイン使いと強くてうつくしいアクションや、ピースメイカーの複雑な魅力、ポップ&キッチュなスターロのデザイン、ウォラーの暴走を止める女性のブチギレ、アメリカ&自己批判など、良かったところを挙げ出したらきりがない。
欲を言えば、もうちょっと短くできたとは思うけど。最高最高最高でした!



★★★★★

*1:脇役の女性が無駄におっぱいでかかったりするのも良かった