そして父になる

６年間育てた息子は、他人の子でした。
我が子の取りちがえが発覚した、２組の家族のドラマ。

監督・脚本・編集：是枝裕和
撮影：瀧本幹也
美術：三ツ松けいこ
衣装：黒澤和子 / 鍛本美佐子
音楽：松本淳一 / 森敬 / 松原毅

福山雅治主演ということでなんとなく食指が動かなかったのですが、食わず嫌いはいかんね。よかったです！たぶん観客としては最も思うところが少ない属性だと思うのですが、それでもいろいろと考えさせられました。パートナーのいるひとや現役の親子はなおさらだろうなあ。

『奇跡』のときも書いたけど、このひとの映画はいつもいつの間にか涙がするすると出ていて、自分でもびっくりしたりするのです。子ども描写の秀逸さや大衆向けギリギリまでわかりやすく配慮された善や類型のさじ加減*1、あいかわらずの是枝節が冴えわたっておりました。

こっちはもっと濃密で奇怪な。

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あとは２家族がどういう選択をするのか最後まできちんと引っぱってくれて、見応えもばっちりでした。
あとあと瀧の顔力。

★★★

*1:描こうと思えばもっと暗い部分や複雑さも描けると思うのだけど