世界でいちばん長い写真

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ある出会いが僕らを変えた。
実話から生まれた青春感動ストーリー。

監督・脚本・編集:草野翔吾
助監督:杉岡知哉
撮影:相馬大輔
美術:吉田敬
装飾:高桑道明
衣装:塩野谷由美
音楽:加藤久
主題歌:Lily's Blow
原作:誉田哲也


これまた、シネフィルの方に、「青春愛好家なら」と薦められて。
薦められなかったら観なかったであろう、
コピーとポスタービジュアル。
だけど、今回もドストライク。
最高にピュアでさわやかな青春映画でした。

「瞬間を切り取る」写真と、青春の相性の良さよ!
すきなものに夢中になりはじめるときの昂揚感や、
ひとときだけしかない青春のきらめき。
あらゆる場所で360°回りながらロケハンを重ねる
宏伸(高杉真宙)のまぶしさよ。

登場人物も良い。
破天荒だけど器用貧乏な、いとこのあっちゃん(武田梨奈)。
大事なカメラを「これしかねーんだもん」と椅子代わりにしたり、
時間がない時に「ゆで卵いっこ持ってきてー」とかましたり、
宏伸とのかけ合いにはほのぼのしてしまう。
素直になれない、カメクラ部長の三好(松本穂香)。*1
宏伸に買ってきた缶ジュースを渡せず、
廊下で2本一気飲みするシーンの甘酢さよ。
いかにも人の好いカメラ屋店主の宮本さん(吉沢悠)。*2
完全陽キャで頼れる兄貴分の水野勝。*3
THE・DKでにくめない、帰宅部部長の敦(前原滉)。*4

上記3人をめぐるあっちゃんの結婚相手の着地など、
伏線もめちゃくちゃ効いてる。
成長期のみ太陽に向かう「ひまわり」や、
良いときも悪いときも連綿と写し出す「パノラマカメラ」、というモチーフ。
随所に仕込まれた360°のカメラワークや、最高のエンドロール。
ひたすら良くできてるなーと感心しました。

そして、クライマックスの145m/13周!
カメラ版『リンダ リンダ リンダ』といった趣きで、エモ全開!!!
ここでも序盤「?」と思っていた和太鼓部の伏線が、
最高の形で回収される。鳴り響く法螺貝!笑


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くさいせりふと説明せりふの多さがちょっと惜しまれるものの、
びっくりするほどの良作でした。
カーストのやだ味が強調されずに、クラスタがのびのびしている感じも、
ファンタジーかもしれないけど良かった。
誰にでもお薦めできるし、たくさんの人に知ってほしい映画です。


★★★★

*1:『桐島~』吹奏楽部部長を思い出すようなキャラ

*2:13周の写真がどれも神がかってる

*3:見た目の説得力がすばらしい

*4:13周目の敦!敦ー!