ゲド戦記

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見えぬものこそ。
父さえいなければ、生きられると思った。
かつて人と竜はひとつだった。
世界3大ファンタジーの1つを宮崎駿の息子・吾朗がアニメ化。

監督:宮崎吾朗
原作:アーシュラ・K・ル=グウィン
脚本:宮崎吾朗 / 丹羽圭子
音楽:寺嶋民哉


うーん。メッセージはよく伝わるんですが、基本的にセリフに頼りすぎな気がしました。「世界の均衡が崩れつつある」「人間の頭が変になっている」「生と死の概念について」というトピックはすごく今感があってよいのですが、それをすべて言葉で説明するのは無粋だよー。散々ジブリ(駿)が作品を通して言ってきたことでもあるので、なんというかジブリの基本理念の教則Vみたいに感じてしまいました。そして結局、中道で行くのか/善悪二元論で行くのか、どっちなのか、吾朗!

やっぱり映画は「楽しい」「おもしろい」「また観たい」という要素が大事だと思うのですが、ゲド戦記はエンターテインメント性が薄かった。ストーリーを流してる感じで、見せ場とか力点がはっきりしてない感じ。ラスト近く敵方がかなりルパンシリーズめいた感じになっていたので、初監督作品はそういうキャラ型がありつつ、娯楽要素が保証されたものをやってみたらよかったんじゃないか、と思いました。ダークテイストなルパン。
次回がんばってほしいです。がんばれ、吾朗!


★★★