散歩する侵略者

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世界は終わるのかもしれない。それでも、一緒に生きたい。

監督・脚本:黒沢清
脚本:田中幸子
撮影監督:芦澤明子
編集:高橋幸一
美術:安宅紀史
スタイリスト:纐纈春樹
音楽:林祐介
原作:前川知大散歩する侵略者


映画好きのいつメンと 台湾料理光春前に。
前作『クリーピー 偽りの隣人』は別々に観たのに、後々話が盛り上がりすぎて、一緒に観たかのように錯覚していたメンバーで。

期待していたような黒沢清印のホラー感は薄く、舞台臭が強すぎるきらいはあるものの、映画館を出たあと 道ゆくひとたちが侵略者に見えてしまうのは、やはり黒沢清映画ならでは。しかもオフビートな終末モノなんて……、大好物ですよ!うれしいねぇ。観ているあいだニコニコしてしまいました。

「概念を奪う」というアイデアもおもしろくて、観終わったあと「取られたい/取られたくない概念」話とか、侵略者のモノマネで盛り上がれるところも、映画として豊かだなぁと思いました。

役者もみんな良かったな。一撃必殺の長澤まさみの「やんなっちゃうなぁ」ひとつとっても、夫婦の愛憎と悲喜こもごもがぎゅっとつまっているし。スクリーンに登場した瞬間思わず拍手してしまった、神父役の東出くん。短い出番にも関わらず、圧倒的な存在感で場をロックしていました。


★★★★