AIR


伝説のシューズを誕生させた 
負け犬チーム、一発逆転の実話

原題:AIR
監督:ベン・アフレック
脚本:アレックス・コンベリー
撮影:ロバート・リチャードソン
編集:ウィリアム・ゴールデンバーグ
美術:フランソワ・オデュイ
衣装:チャールズ・アントワネット・ジョーンズ
音楽監修:アンドレア・フォン・フォースター


期末、子の入学&転園、試験勉強、推しのソロ活が重なるグランドクロスのさなか、観たい映画も山積み……。ていうか映画観るより寝た方がいいかも…とフラフラになりつつも、swooshタトゥーの女としては行かざるを得ない。子らのあらゆる持ちものに名入れをおこなうマシーンと化したわたしに、仕事のモチベーションを与えてくれないか…?と思って観てきました。

『フォードVSフェラーリ』みたいな胸熱お仕事映画を期待していたのですが、予想外にこぢんまりとした、コメディ色が強い作品でびっくり。楽しかったけど。往年の名曲を散りばめた「今ならないわー」という80年代の空気感と、ベン・アフレックの「おれの親友」ドヤ!を堪能する映画だった。マット・デイモンの放尿シーンとか横顔ドアップとか、ねえどんな気持ちで撮ってるの……?とあたたかい気持ちになりました。
お仕事もロジックどうこうというより、ジョーダンの才能に全ツッパ!単勝一点張りの大博打をカマす話で、既知の結末なので、ちょっと盛り上がりづらいかなと思った。ナイキチームの奮闘を超えて、いかにジョーダンという存在が革命的だったかを改めて実感した。

本丸がライバル社やジョーダン本人ではなく、ジョーダン母というところはおもしろかった。(でも話としてはすごく地味だよね。)

私生活でも夫婦のヴィオラ・デイヴィスとジュリアス・テノンが父母を演じているのも気が利いていて、ベン・アフレックらしいな、と思った。

とにかくもう一度観たいのは、ジョーダンのエージェント役のクリス・メッシーナの罵詈雑言芸で、あまりにひどすぎて「これアドリブなんじゃないの?マット・デイモン本気で笑っちゃってるんじゃないの?」と思ったし、劇場の並びみんなNIKE履いて笑い転げてるのが最高でした。


★★★