インサイド・ヘッド2


どんな感情も、あなたの宝物になるー
誰にでもー<感情の嵐>は訪れる。

原題:INSIDE OUT 2
監督・原案:ケルシー・マン
脚本・原案:メグ・レフォーブ
脚本:デイブ・ホルスタイン
編集:マウリッサ・ホルビッツ
音楽:アンドレア・ダッツマン
製作総指揮:ピート・ドクター、ジョナス・リベラ、ダン・スキャンロン

夫&娘(小2)と鑑賞。夫もわたしもピクサーの中で『インサイド・ヘッド』が一番好きなので、すごく楽しみにしていました!娘も1履修済。

人間の脳内を見事に具現化し、引っ越しという一大イベントを通して、11才の少女ライリーの心の成長を描いた傑作1から2年。13才になったライリーになんと思春期アラート!感情チームに新たに「シンパイ」「イイナー」「ダリィ」「ハズカシ」が加入してくる。前作が家族との関係にフォーカスして描かれていたのに対し、今作は親元を離れたキャンプを通して友情関係にフォーカスして描かれている。


2もすばらしかった!まずは、とにかく人間の脳内/心理の描写がよくできている。前作の”Islands of Personality” "Train of Thought" "Imaginary Friend"などにつづき、 今作は「自我の彫像」「秘密の金庫」「皮肉の裂け目」「アイデアの嵐」などが見事に具現化されている。ヨロコビの統率により"I'm a good person"という自己肯定感が確立されるシーンだけでも充分うつくしいのに、この作品はそれを超えていく。多様性、心の豊かさ、人間性の複雑さについての讃歌になっていく。(ときには自己嫌悪も必要だということ)

今作の肝は、ヨロコビに代わって操縦桿を握ることになるシンパイのキャラクターだと思う*1。本当に好きなアーティストを封印し、イケてると思われる回答を必死で考えようとするライリーの姿。笑ってしまうと同時に、途方もなくいじらしい気持ちになってしまう*2。とくに、熱暴走のような状態になってしまったシンパイの後ろ姿は、母性弱者のわたしでも思わず抱きしめたくなってしまった。そこから大好きなホッケーに向けて心を込めて操縦桿を握るのがヨロコビだということー、そのシーンのうつくしさに号泣してしまった。


ライリーを通して我が子を、また未来の我が子の成長を想像する。1も2も子どもといっしょに何度も観れたらいいな、と思う作品。コーチにあれだけ厳しく注意されても、おふざけの島が壊れないライリーが大好きだよ。


★★★★★

*1:夫はもちろんダリィが好き

*2:まだヨロコビ(もしくは衝動!?)が操縦桿を握っている娘は、シンパイのアイデアに何回も「ぎゃぁ~~~やめて~~~」となっていたが