太陽がいっぱい   


原題:PLEIN SOLEIL
監督:ルネ・クレマン
原作:パトリシア・ハイスミス


アラン・ドロンかっこええ〜!鼻血が出そうな美男子オーラを受けきってヨロヨロ。アラン・ドロンは貧乏でコンプレックスだらけの青年役。金持ちでプレイボーイの友人を殺して彼になりすまそうとするお話です。卑屈で歪んだ役の中にも、繊細さ・あぶなっかしさがキラキラ光っておりました。見ててほんとうにハラハラしてしまったよ。彼の孤軍奮闘のせいで、寿命がちぢんてしまったよ。

言うまでもなくテーマ曲は最高ですね。けだるくて、ちょっと甘美で、破滅を予感させる、あの悲壮感がたまらんです。この映画にぴったり。

名シーンもてんこもり。アラン・ドロンが鏡の前でフィリップを真似るシーンとか死体に煙草を吸わせるシーンとか市場を歩くシーンとか素敵。
中でもお気に入りの台詞はラスト近くの「最高の飲み物を」。その注文に笑顔で応えたおばはんもツワモノだね!これからの日常生活に応用していきたいです。

淀川さんが「同性愛映画」だと言ったらしいけど、そういう見方するとさらに悲壮ですネ。


★★★★