(500)日のサマー

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運命の恋なんて、あるに決まってる。
トムの恋がはじまっておわるまでの500日をランダムにつづる。ミュージック・ビデオで有名なマーク・ウェブの長編デビュー作。

原題:(500) DAYS OF SUMMER
監督:マーク・ウェブ
脚本:スコット・ノイスタッター / マイケル・H・ウェバー
撮影監督:エリック・スティールバーグ
音楽:マイケル・ダナ / ロブ・シモンセン


恥ずかしながらノーチェックでした。やっぱりなにかとにぶってるなー。「観た?」「観よう」「観ろ!」の声にあわててゴー。観おわったあと、胸らへんから顔のほうにむかってあたたかいものがじんわりかよってくるかんじがしました。鑑賞済のともだちに思わず「にゃ・・・にゃあぁぁぁぁ!!!」というメールをおくってしまいました。声にならない声。

みんなトムをサマーを知っている。トムとサマーは自分であり、親しいともだちである。あのテの男子はあのテの女子をすきになっちゃうんだよ!もう!!言っとくけど、その子やっかいだから、ちゃんと装備しないと大怪我するぞー!あ〜。でもそのむこうみずさにみとれてしまう。ひとりずもうに笑いながらも、同時にものすごくせつなくなってしまう。

500日がランダムに語られるので、きらっきらの記憶と苦しい記憶がないまぜになり、同じロケーションでもスイートなシーンからビターなシーンに急転直下するときには、笑ったり動揺したり。あのIKEAシーンでどれほどのひとがうめいたことか。千葉が誇るパワースポットIKEA・・・イモ食べるシーンとかあったらわたし死んでたかもしれない。

なによりわたしがいいなと思ったのは、トムの視点でしか物語は語られていないけれど、そこここにサマーの胸のうちに思いをはせるためのピースがちらばっているところでした。「恋愛はたのしければいい」というスタンスのくせに、徹頭徹尾フェアプレーのサマー。両親の離婚に呪縛されるサマー、「卒業」を観て涙するサマー、サムシングブルーを身につけているサマー。どうしたってすきになってしまうし、応援せざるをえない。そんなサマーが思い出の場所でトムを待ちぶせして言うことばがすごく正しくてよかった。いくらでもずるくなれるし、甘言吐くこともできる場面で、トムに啓示を与えてくれたサマーが天使に見えました。だからこそサマーがああいうふうに着地してよかったし、トムだけじゃなくて、サマーもトンネル抜けたんだなあと思えました。もう1回観たい!

思い出し笑い用。

  • 500 Days Of Summer - You Make My Dreams

これやってあげたいし、やってもらいたい。


★★★★★