メランコリア

f:id:tally:20181227104903j:plain


世界が終わる時。あなたは、誰と手を繋ぐだろうか―。
巨大な惑星「メランコリア」が地球に衝突するまでの、ある姉妹の物語。
第1章「ジャスティン」では、妹(キルスティン・ダンスト)が結婚式のさなかに新郎と仕事を捨てるまで、第2章「クレア」では、鬱のジャスティンを居候させた姉(シャルロット・ゲンズブール)一家と惑星衝突を迎えるまでを描く。

原題:MELANCHOLIA
監督・脚本:ラース・フォン・トリアー
撮影:マヌエル・アルベルト・クラロ
編集:モリー・マーリーン・ステンスガード


LvTすきだと思ったことないのに、どうして一縷の望みを託してしまうのかすら……。LvTのセカイを、笑い飛ばしたり、心底憎んだり、切り捨てたり、できればしたいんだけど、わたしにはなかなかそれができないよ。この人種にやたら懐かれるのも、たぶんわたしにその素養があるからなんじゃないか、と思います。ちょうやだけどな。

LvT的世界観はあいもかわらず。映画全体をおおう憂鬱と諦観。他者の否定と拒絶、生きることに対する罪悪感、そして徹底したうつくしい破滅と甘美な死への憧れ。ファック。どれひとつとして相容れないんだけど、どこかに願望があって、そこをLvTが狡猾に誘惑してくるっぽい。

だけども。だけど。やっぱりそんな態度で生きてちゃだめだろう…、って思うんです。LvTは「だから死んでんじゃん!それが夢なんだからほっとけ」と言うかもしれないけど。夢みた破滅なんて実際そんなにうつくしいわけないし、LvTが見下したり侮ったりしている人間が、LvTの予想もしなかったようなすてきなことを軽々とやらかすことだって、ままあると思うんだよ。だから「自分自分自分」で何でもわかった気になってないで、本気で他者と向かいあってみればいいのにな、と思ってしまう。だいたいよくそんなに自分のことばっかり考えて飽きないなー、自分のことより、他人が考えたことや感じたことのほうがよほどおもしろいし、興味あるよ。

なんかハチクロで言うところの、リカさんに対する真山くんみたいなきもちになりました、不本意ながら。


★★★