アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル

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彼女は世界中から愛され、一瞬にして世界中から憎まれた
トーニャ・ハーディングが起こした、オリンピック代表権をめぐるライバル襲撃事件
フィギュアスケート史上最大のスキャンダルの真実が今明かされる!

原題:I, TONYA
監督:クレイグ・ギレスピー
製作・脚本:スティーヴン・ロジャース
製作:マーゴット・ロビー
撮影:ニコラス・カラカトサニス
編集:タティアナ・S・リーゲル
音楽:ジェフ・ルッソ


前日に信頼できる友だちから激推しされたため急きょ。
すでに有休取得の上、『君の名前で僕を呼んで』を観に行くことは決めていたものの、子どもの体調不良でいつ保育園から呼び出しがかかるかわからない、綱渡り状態。「えーい!いったれーい!」とハシゴしてきました。
結果、最高のハシゴ映画!とてもうつくしい言葉遣いの映画からの落差よ!神親から毒親へ!

トーニャが「真実なんてクソ食らえ」というように、そのひとにはそのひとの「真実の物語」がある、というところにぐっときました。物事の一部を切り取って、一面だけを見て、ひとを断じるときの自分の傲慢さを見透かされるようでひやりとし*1、トーニャに「You!」と指摘されて襟を正しつつも、トーニャ母の伝家のスキットルがいつ抜かれるかで笑ってしまうバランスよ(もちろん自分の親だったらたまらないけれど)。

血ヘドを吐いてようやく母の呪縛から解き放たれるかのような、ラストのあの表情!わたしは『ブラック・スワン』を思い出しました。トーニャにかかれば、人生プロレス。フィギュアスケートはベビーフェイスで、ボクシングはヒール、みたいなものと、等しくすら思えてくる。自分を偽らなくて済むぶん、ラストの方が晴れやかにすら見える。

あと、子ども時代のトーニャを『gifted』のマッケンナ・グレイスが演じていて、やっぱりこの子は子どものかわいさを奇跡的に抽出したような子だなぁと感心しました。


★★★★

*1:そういう意味では、わたしがすきな「侮って甘く見ていたひとが、期せずして頭をかち割ってくれる」映画でもあるかも