ラースと、その彼女

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彼が恋に落ちたのは・・・等身大のリアルドール
純粋でシャイなラースが、彼を心配する兄夫婦のもとに彼女を連れてくることに。兄夫婦の喜びもつかのま、それはなんとリアルドールビアンカであった・・・!

原題:LARS AND THE REAL GIRL
監督:クレイグ・ギレスピー
脚本:ナンシー・オリヴァー
音楽:デヴィッド・トーン


鼻が痛くなるほど泣いてしまいました。わたしは「町ぐるみで〜」とか善人がでてくる映画に弱いですなあ。子どものころも、森の動物たちがケガしたウサギさんのためにちょっとずつなにかをこっそり持ち寄って、クリスマスのお祝いをしてあげる、とかそれ風味な話はすきだったけど。「コミュニティ内のたすけあい」というモチーフにはなぜかぐっときてしまう。

医師の提案で兄夫婦はラースの妄想を受け入れ、町のみんなにも協力してもらうことに。町ぐるみでラースのこころの傷をいやしていくー、おとなになっていく過程を手助けするー。それこそおとぎ話レベルにみんなが神々しいほどやさしいのですが、ラースのはにかんだ笑顔や、ビアンカのことばに耳を傾けるけなげな様子を見ているうちに、なんとなくわたしも手助けしてあげたいきもちになってしまう。

去年の『JUNO』『僕らのミライに逆回転』もそうですが、「こんないいひとたちに囲まれて、ラースあんたしあわせもんだよ!」というきもちが大きく、それをなかなか受け入れられないラースにはがゆいおもいをしたりもしました。が、そんなわたしのきもちとは裏腹に、町のひとびとはしんぼう強くラースに寄り添い、ときにお説教したり、大げんかしたりしながらも、ラースのこころの結び目をといていく。

とくに女のひとたちの順応が早く、ラースのストーリーを共有して、さらにそこにどんどんアイデアを付加していくのが興味深かったです。うーん、女たるもの人にやさしく!と思いました。


ビアンカ


★★★★