ある日突然、巨大飛行体が地球に。
その目的は不明−
言語学者ルイーズが解読した、人類へのラストメッセージとはー。
原題:ARRIVAL
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本:エリック・ハイセラー
撮影監督:ブラッドフォード・ヤング
編集:ジョー・ウォーカー
プロダクションデザイン:パトリス・ヴァーメット
音楽:ヨハン・ヨハンソン
原作:テッド・チャン『Story of Your Life(あなたの人生の物語)』
原作だいぶ昔に読んでいて、いい感じにスカッと忘れてました。で、鑑賞後読み返しました。原作と比べてちょっと削りすぎじゃないか、と思うところは多々あって、例えば、
- ルイーズだけが特殊技能を習得する
- 言語学的アプローチの進め方
- 物理学サイドからのアプローチの要否
- スタッフの少なさ、とその割に継続的アプローチを許される理由
- 未来を選択しない理由
あたりに疑問や不自然さを感じるのだけど、そのあたりは原作では説明されている、もしくは原作からの変更点だった。もうちょっとていねいに説明してくれてもいいような気がする反面、そうするとこの映画が持つ静けさや余韻は失われてしまうかもしれない。
理屈のパートをミニマムにしたことで、エモすぎるほどエモいドラマパートとのバランスが成り立つような気もするので、映画としてはこれが正解か。ヘプタポッドのスケールアップと、表義文字のビジュアル化はすごい!
とりあえず、わたしは、地球を救うような大きな話がとても個人的な話に帰結する、というのがだいすきなのでふるえました。
そして理系の夫と文系の妻、ちいさな娘、とこられては、「どの瞬間も大事にするわ」と嗚咽するしかなかったのです。
★★★★