ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

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今日も「自分らしく」を連れて行くー。
作家ルイーザ・メイ・オルコットは、主人公ジョーに自らの生き方を重ねながら、ベストセラー著書「若草物語」を書き上げた。これは、彼女が小説家になるまでの物語。
2019年度(第92回)アカデミー賞衣装デザイン賞

監督・脚本:グレタ・ガーウィグ
衣装:ジャクリーン・デュラン
音楽:アレクサンドル・デスプラ
原作:ルイザ・メイ・オルコット


コロナ禍の中、第二子を出産しました。帝王切開につき、6/10執刀と出産日が決まっており、6/12公開の本作に一歩届かず痛恨……としょげていたのですが、育児がスタートしてしまえば、いやむしろ行ける!夫が育休中で、新生児はほぼ寝っぱなしで、母乳が本格化していない今こそ!*1

というわけで敢行してきました!夫、いつも本当にありがとうな。6/5に映画納めのつもりで『デッド・ドント・ダイ』を観に行っていたので、映画館自体はそれほど久しぶりというわけではなかったけれど、やはり感慨深かったです。そしてこの作品は映画館で観てほんとーーーうに良かった!

最高の若草物語……!二つの時間軸がていねいに織り紡がれていく構成にあっという間に惹きこまれた。これで脚色賞獲れないかねーーー!?
古典から現代への照射、オルコットの人生をも内包するような編集はウルトラCだと思ったし、その全てがわかりやすく、そしてあくまでさりげなく驚くほどサラッと描かれていることに震えたんですが!

とにかく四姉妹がみな可愛すぎて愛おしすぎて泣けてくる。4人が肩を寄せ合っているだけであたたかいきもちになるし、男だらけのローレンス家との比較で、花が咲いたようによりあかるく見える。

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彼女たちが愛され庇護された少女時代を経て、なにかを失い諦め妥協しながらも、自らの幸せを追い求めていくさまがすばらしい。
女優としての才能や華やかな生活を諦め、愛を貫き、貧困と折り合いをつけるメグ。病弱ゆえに誰よりも透徹した達観を持ち、早くおとなにならざるを得なかったベス。画家としての挫折やジョーへの劣等感を乗り越え、初恋(と資産)を勝ち獲ったエイミー。そして、孤独感にあえぎながらも、自らの夢で自立する「自由な中年女」ジョー。4姉妹以外の、母やマーチ伯母の生きざまも一本筋が通っているし、ジョーを中心とした各登場人物の同異点や関係性の繊細さも胸に刺さる。

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画からくる多幸感もすさまじい。
もうシアーシャ・ローナンティモシー・シャラメのキャスティングの時点で大勝利だし、その他のキャストもパーフェクト!過去と現在の色調、衣装をはじめとする人物を含めた色彩配置のうつくしさ、絵画のようなキメ画の数々。ため息がもれてしまうよ。

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とても個人的な物語が普遍性を獲得し、人生の苦い部分を抱きしめるような描き方はまさに原作の核だし、オルコットに対するリスペクトにあふれたラストも文句なし。
『レディ・バード』に続き、最高の映画をありがとう!愛してる!グレタ・ガーウィグ*2


★★★★★

*1:本来は安静にしているべき時期です……

*2:しかもいつの間にやら第一子も出産しているわけで…神技すぎる……!!