オールド・ジョイ


原題:OLD JOY
監督・脚本・編集:ケリー・ライカート
脚本:ジョナサン・レイモンド
撮影:ピーター・シレン
音楽:ヨ・ラ・テンゴ 、グレゴリー・“スモーキー”・ホーメル


”Sorrow is nothing but a worn out joy.” 悲しみは使い古された喜び。属性が変わってしまった女性同士の関係性の変化を繊細に描いた作品はたくさんあるけれど、男性同士となるとあまり思いつかない。

この二人はお互いをどう思っていたのか、そして今はどう思っているのか、その変化についてどう感じているのかー。当人ですらきっと言葉では説明できない、もはや皮膚感覚にも近い感情のゆらぎをすくい取るような映画。

「君と友だちでいたいのに壁を感じるんだ」はこの映画の中ではかなりストレートなせりふだけれど、このせつなさ、さみしさが最後まで淡く心に残った。

わたしは新婚旅行でポートランドへ行ったのですが、こんな秘湯みたいなところあったんだなぁ。(Bagby Hot Springs

本来なら旧友&愛犬と温泉キャンプなんて楽しいしかないのに、全体的にずっと気まずくてつまらなくて居心地が悪い。それでもカートのマッサージは、束の間動いた「なにか」を感じさせる忘れがたいシーンだった。

あとは、ケリー・ライカート監督の愛犬、ルーシーが!

顔が良すぎる!


★★★★