かつてディスコフロアを風靡した「ビー・キング」の3人は今ではさえない40歳。そんななか地元クラブのオーナーがダンスコンテストを開催すると発表!美人バレエ(!?)教師・エマニュエル・ベアールの元で特訓を開始するが・・・というフランス産コメディ。
英題:DISCO
監督・脚本:ファビアン・オンテニアンテ
なんか「ツボがわかんない・・・」とか「そこでこうくるか〜」というもどかしさや、エピソードがすごくとっちらかってる印象もあるのですが、それも含めて味わい深かったです。
とにかく主人公・ディディエのボンクラぶりがすごかった。無職で実家暮らしー愛息は元妻に取られ、詐欺にあい近所にご迷惑・・・等々、呆れかえるようなていたらくなのですが、いたって本人はノーテンキ。
朝おかあさんに起こしてもらってる。いっちょうらが堂々タンクトップ。ピタピタジーンズが入らなくてのたうちまわる。ブリーフ姿であっついディスコ講義。すきな女子との初デート記念にレストラン店員をまきこんでサプライズ。すきな女子の両親に勝手にごあいさつ。「チュウしたじゃん・・・」とすねる。家まで説得に来てくれたみんなに対して「やだやだ」と駄々をこねるーめくるめくボンクラエピソードの直撃。「お・・・おっさん・・・おっさーん!!!」と叫びだしたい欲求にかられるほどですが、そんなディディエをべアールが評して、「巣から落ちたひな鳥みたい」・・・!まじすか。まじっすかー!!
「おっさんががんばる」とか「弱小チームがかつての栄光を取り戻す」テーマの映画はたくさんありますが、主人公がこんなにとっちらかってていいのか・・・。そんなおっさんに嘆息しながらも、ダンスコンテストのシーンでは、名曲の魔法も手伝って、「おっさんがんばれー!!!」と胸があつくなってしまうのでした。
ラストがなぜかフランス映画してて、そこも目を引きました。フランスっておもしろいね。
★★★