イン・ザ・ハイツ

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トニー賞4冠 グラミー賞受賞 傑作ミュージカル、映画化
NYの片隅ー
つまづきながら夢を追う、4人の<希望>の物語

原題:IN THE HEIGHTS
監督:ジョン・M・チュウ
原作・作詞・作曲・音楽・製作:リン=マヌエル・ミラン
脚本・製作:キアラ・アレグリア・ヒューディーズ
撮影:アリス・ブルックス
美術:ネルソン・コーツ
編集:マイロン・カースタイン
振付:クリストファー・スコット
衣装:ミッチェル・トラヴァーズ
音楽総指揮・音楽:アレックス・ラカモア、ビル・シャーマン


結婚記念日だったので、パーッと景気よく人生讃歌ミュージカルをDOLBYで!
楽しかったです。従来のミュージカルのせりふと歌の配分を逆転させたくらい、とにかくずっと歌とラップとダンスが続く。もうそれだけで受け取るエネルギーの渦に圧倒される。
ダンサーの使い方が本当にぜいたくで、ダンスを観るのが好きなわたしとしては、「あぁ~!今のこの人のダンス、引きでじっくり見せてくれ~!」という瞬間が死ぬほど訪れました。

対してテーマはかなり地に足がついたもので、そこも良かった。多様性が叫ばれる今、アイデンティティや居場所をどうつくるのかーという問いかけは、市井の人々に寄り添ったものでとても好感が持てた。*1

ただ、『クレイジー・リッチ!』の時も思ったんですが、この監督、主人公を描くの下手じゃないですか??わたしは今作脇役カップル(ベニー&ニーナ)やいとこのソニーの方が断然好感持てたので、彼らの行く末が気になってしかたなかったよ。そして、自分がこのミュージカルに出られるとしたら演じたいのは絶対に美容室トリオです…!
それくらい脇役には光るエピソードがバシッと用意されているのに、主人公カップルは「なんだかな…」という展開が多くて……。元のミュージカルがあるからしかたないのかな。尺が長いので、もうちょっと主人公カップルを好きになれたらもっと大切な作品になっただろうな、という気がして残念。


★★★★

*1:まぁ、わたしだったら絶対に島にバー開くけどね。