狂ってやがる。
世界の北野武監督が描く"本能寺の変"は、戦国史を破壊する超・衝撃作!!

原作・監督・脚本・編集:北野武
撮影監督:浜田毅
編集:太田義則
美術:瀬下幸治
衣裳デザイナー:黒澤和子
装飾:島村篤史
助監督:足立公良
音楽:岩代太郎
能楽監修:観世清和


やっとモノホンの「あなたこそ跡取りなのに…」キターーー!空気階段もぐらやビトたけしのモノマネを浴びて、妙にハードルが上がっていたけれど。楽しかった!

アウトレイジというか戦国版おっさんずラブじゃん(見たことないが)。久しぶりに『御法度』観直したくなりました。武将は美化されがちだけど、みんな俗悪に描かれているのが良かった。(だって時の権力者だもんね。)
文脈や関係性の話なので「キャスティング楽しかっただろうなぁ」とか、パンチライン続出なので「これは芸人は喜んでマネしたくなっちゃうよなぁ」とか、ほこほこしながら観ました。

加瀬亮に似てる後輩がいるので、ちょっと複雑な気持ちになった(笑)村重の口に刀つっこむ時「ちょ!あんたやめときなよ!」って言いそうになった。(後輩は温和な子です。)

結局、信長の「生まれてから死ぬまで全部遊びだわ! 」が真理に見えてくるような、痴情のもつれや駆け引きが展開されるのがおもしろい。「全員血祭りに上げてその後自分の首を落としたら…」という孤独と寂寥感は、ヨッ!北野映画!という感じでハッとさせられました。

しかし、なんだかんだで一番ぐっときてしまうのは、インタビューとか読むと実感する北野武の「殿」っぷり。

eiga.com

この先、こんなリッチな時代劇を撮ってくれる監督って出てくるんだろうか?と思うと、ちょっとせつない気持ちになりました。


★★★★