バベル

f:id:tally:20181230033118j:plain


神は、人を、分けた。
ロッコ*1で放たれた一発の銃弾を起点に、アメリカ/メキシコ/日本で展開する群像劇。

原題:BABEL
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本:ギジェルモ・アリアガ
音楽:グスターボ・サンタオラヤ


ふわぁ〜スゲー!と思いました。遊んでへとへとになった末、朝イチで観に行ったのですが、長丁場も全然苦になりませんでした。ポケモンショックもなんのその。てか日本人軟弱すぎないか?そんなんで夜遊びとかできるのかしら?

正直、3つのエピソードの絡み方が弱かったり、荒かったりしたけど、だからこそ刺さるシーンがけっこうありました。野外フェスみたいなメキシコの結婚式とかモロッコの自然とか渋谷・新宿の猥雑なかんじとか各国の空とか。手をつなぐ/抱きしめる/抱き合う/キスする等、「言葉の無力さ」を押し出すシーンも印象的で効いていたと思います。

日本のエピソードが1番おいしかったので、びっくり。凛子よかったなー。アカデミー賞あげたいです。あの不機嫌・いらだち・自意識過剰・情緒不安定ー、全力で「誰かとつながりたい」っていう気迫ー、表情の豊かさがちょうチャーミングでした。親友(ブス)に狙ってた男子を奪われちゃう(ポケモンショック)シーンとかなんだかすごい印象に残りました。あーゆー顔であーゆーことやらかす女子いるっ!って妙なリアリティがあってぐっときました。

逆にきつかったのは、メキシコ人乳母のエピソード。映画の中でくらい、善人にはしあわせになってほしいクチなので、「いいえ、私は悪い人間じゃない。愚かなことをしただけー」というのはかなしかったです。でも監督もメキシコ人だからなあ。


★★★★

*1:私が行きたい国ランキング上位