いま、私たちはここにいる
世界が夢中のガールズスケートクルーが駆け抜ける現実(ストリート)
原題:SKATE KITCHEN
監督:クリスタル・モーゼル
ちょっとこの記事かるくスクロールしてみてくださいよ!最高すぎませんか!?
「女性はキッチンにいるべきだという固定観念を打破すべく結成され、自分たちの居場所であるスケートパークを“キッチン”としている」、というネーミングからして最高な、実在のクルー。ゆえにもうその実在感は折り紙つきで、「AR NYガールズスケートクルー」としては最高の作品でした。
映画としては、元はMIU MIUのショート・フィルムだった
『THAT ONE DAY』を長編化したということで、若干表面的で散漫な印象は否めないものの、(『ローラーガールズ・ダイアリー』+『KIDS』)÷『アメリカン・スリープオーバー』をぐっと小ぶりにした風合いには、やはり好きな要素しかない。
- 発売日: 2018/11/02
- メディア: Blu-ray
- 発売日: 2019/04/26
- メディア: Blu-ray
ヒロインの造形も『ローラーガールズ・ダイアリー』そっくり。
ヒロインのカミーユは、親への葛藤やミソジニーを抱えていて恋愛にも目覚めていないスケートバカ。ゆえに実家、ガールズクルー、ボーイズクルーの3つのコミュニティを渡り歩くことになるのだが、どのコミュニティの一長一短もフラットに描かれているのがおもしろい。良くも悪くもアンチクライマックスで、クールでドライな距離感が今っぽいなぁと思う。
好きだったのはユーモアセンスと音楽の使い方(特にスケートシーン!)。
- "Move Your Feet / Junior Senior" の全能感/多幸感(ガールズクルー)
- "Young Dumb & Broke / Khalid"の疾走感/瞬発力(ボーイズクルー)
- 優等生的な見た目と口調を逆手に取って、屈強なセキュリティの目の前でメイクするトリックの鮮やかさよ!
- カートのキャラ最高!ワイティティシャツ!ほぼ本人らしいけど、LGBTQのLの彼女が放つ「あんたのママとヤッてる」は最高にフレッシュなカースワード
- スケビとAVのチャンネル争い
- ハモニカボイパ
- クーポンは人を狂わせる
- ジャネイ父を見てからの~元カレデヴォンの説得力
- ジェイデン・スミスのジェンガ崩し*1
★★★★
*1:アホな男子たちの中で光ってみえる聡明さ・ジェントルさ、思わせぶりな言動の数々…こんなの好きになっちゃうよ!